
今回のワークショップは"夏の納涼ミニ茶会"と称して18:00の組、18:30の組と二部制で行いました。基本的に茶道に触れたことのない初めてお点前を頂く方に向けた内容で、決まり事などはある程度とし楽しさを知ってみる、体験、実践をしてみる事に重点を置いて行いました。
今の夏の季節に合わせてお菓子や器、お軸などのしつらえたり、装いも着物や浴衣などで意気込みも十二分でのお出迎えといったもので浅見先生とVogLeのオリジナルの趣向を凝らした会となりました。(お道具など主に浅見先生がほとんどご用意とご持参していただきました、本当に感謝です)

台風一過の夏空から照りつける日差しはまだまだ夕暮れと感じる間もないほど、
まぶしくも清々し頃合い、十八の正時。
納涼お茶会の始まりです。

浅見先生のご紹介とご挨拶とそして今日の流れの説明がある中、僕もですがやはり全員がいろんな意味で”初めて”でしたので、茶道のピンとした空気が何とも新鮮でした。

まず浅見先生のお点前のデモンストレーションと、お客様としてお菓子とお抹茶のいただき方を見て学ぶ。今回は茶道で初めて習うお点前の『 盆略手前 』をいたします。
お客様には、見た目”姉弟子”小林が数日前にリハーサルもこなして望みます。
そして今回は、その小林のいとこの小林さんも”妹弟子”としてお茶会のお手伝いとして働いてもらっています。

まずは、袱紗捌き(ふくささばき)をしこれから使うお道具を清めてからお点前に続きます。
(この時皆様は、静かに真剣に見入っている状態ですが、音を出すことも身動き一つ取ることも許されないような空気感! 本来のお茶席は無音です。しかし今回はリラックスできるようにあえてサロンBGMを小さめに流していましたので、僕のお腹の鳴る音もまぎれて良かった、、)
その流れの中で合図にてお菓子をいただくのですが、先に準備しておかなければいけなかったお菓子の用意を忘れる、、、僕が忘れてしまいました失礼いたしました。。
*袱紗 (ふくさ:表裏二重などの絹物、茶の湯で道具を清め拭ったりするもの)

ここで一気に和みの空間に、浅見先生も小林も笑みがこぼれます。参加者の方々もリラックスムードに。そして、いよいよ茶筅でお抹茶を点てます。
*茶筅(ちゃせん:抹茶を点てる時や泡立てる時に使う茶道具)

手慣れた鮮やかな動きと安定感を感じさせる所作。
その間に小林はお菓子を頬張ります。この日のお菓子は僕の故郷にある『両口屋是清』のお菓子を浅見先生がご用意していただきました。粋なお計らいを有り難く存じます。

「 ご相伴させて戴きます。」と、小林が一服をいただきます。
お茶碗の正面を避け二度回し、感謝をし、熱いうちに3回くらいに分けて飲み干します。
簡単な決まり事をするだけなのに、やはりみんなが見ていると緊張してスムーズにはやりずらいもので。でも美味しく頂けたようで何よりです。

おしまいとして使ったお道具を綺麗にする一連の流れを、皆で食い入るように見入ってデモンストレーション終了です。
ふう〜。
ここまでで見稽古は終わり、体験実践に移ります。

茶杓で一寸半、棗からお抹茶をお茶碗にご自身で入れていただきます。なれないのはやはりしょうがないのですが、男性陣は特に手首の動きが硬いようで、茶筅でシャカシャカ泡だてが上手くできずに先生が一緒にお手伝いしていただいたのですが何だか大忙しです!
「縦にに振って!泡だててください〜」と言われても、、といった感じでしょうか。
見ていて簡単そうでもやってみるとなかなか難しいものですね。
*茶杓 (ちゃしゃく:抹茶をすくい取るさじ)
*棗 (なつめ:抹茶を入れるのに用いる木製漆塗り蓋物容器)

その頃、お弟子たちは何やら外野でこそこそと盛り上がっていますね、先生をほっておいて何だか楽しそうです。次の組のお客様も一緒に予習の見稽古。

このお茶会で浅見先生が伝えたかった大事なことの一つに”感謝”を言っておられて、しっかりと念入りにお伝えしていたのが印象に残りました。何でもいただく時にはその心得は持っていなければとつくづく反省とともに心に書き留めさせていただきました。

飲んだ後は飲み口を指でそっとふき、その指を懐紙でサッと拭く。

野点セットのお道具拝見。浅見先生が実際にいつも山登りに持っていっているお道具の紹介と説明やお点前の仕方を説明。
「山頂でバーナーでお湯を沸かして…知らない人にも一服どうですか?…」など、どこでも茶道の心を忘れず、一期一会を楽しみながら日常に自然に落とし込んでいるのが初心者ながら是非マネしてみたいと思いました。

茶道にまつわるお話など、楽しい時間はまだまだ続きます。
*productsページの一番下に動画も公開しております。
二幕へつづく